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Monday, December 20, 2021

【☆第10回 演奏会の様子をお届けします☆】

 大変寒い日が続きますが皆様は体調お変わりございませんでしょうか?新型コロナウイルスの情勢は改善してきてはいるもののまだまだ予断を許さぬ状況ですから、皆様におかれましてもご自愛のほどお願いいたします。

 さて今夏に行いました第10回定期演奏会の演奏の様子を公式Youtubeチャンネルにアップロードいたしましたので告知いたします。

 全9本それぞれの曲の紹介とともにリンクを貼付しますので、会場にお越しになられた方も、お越しになられなかった方も是非ご覧ください。演奏をお気に入りいただけましたら是非ともチャンネル登録&高評価をお願いいたします!


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆第1ステージ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

1. Riu Riu
編 曲:Michael McGlynn
指 揮:天川 雅俊
打楽器:河原田 裕基









 中世スペインのクリスマスキャロルを、来日公演の実績もあるアイルランドの合唱団"ANÚNA"が、独自のコーラスアレンジにより発表した作品。詞のテーマは「聖母マリアの無原罪懐胎」と「キリストの降誕」であり、楽曲の基調となっている完全五度の和声が穢れなき様を、途中から現れる七度・九度の和声が神秘性を表している。曲名の”Ríu"は”川 (River)" の意であり、曲を通じて連綿と持続される打楽器と、ソロの傍らで蠢く低声部がそれを想起させる。

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2.Ave Maria (Angelus Domini)
作曲:Franz Biebl
指揮:林 誠浩










 男声アンサンブルグループ「シャンティクリア」の演奏により人気を博して以降、男声合唱のレパートリーの定番となった典礼歌。副題の"Angelus Domini"(お告げの祈り) とは、聖母マリアへの受胎告知、マリアが受肉を祈念する言葉、福音記者ヨハネの言葉の間に3回の" Ave Maria" (天使祝詞) を唱え、最後に結びの祈願をする祈りを指す。この楽曲では先唱者の役割をソロが担い、コーラスとトリオが会衆の祈りと同様に3回のリフレインを歌う。一筋の光が見えるよう慎ましく祈りたい。

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3. Bushes and Briars
作曲:Ralph Vaughan Williams
指揮:林 誠浩









 イギリス東部に位置するエセックス地方のフォークソング。作曲家のヴォーン・ウィリアムズがイングランド民謡の口頭伝承が失われつつあることに危機感を抱き、多数の編曲によって保存を進めたうちの一曲。1903年、彼がエセックス地方の70歳の労働者によるこの歌を初めて聴いたとき「私の魂がすでに知っていたものだ」と話した逸話がある。テキストは森の中で聞こえてくる独りの女性の言葉、愛する人を待ち続けるが打ち明けたい想いを綴る片思いのバラッド。美しいメロディラインが印象的であるが、同時に切なさや憂いが感じられる。

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4. GAUDETE!
合唱編曲:Michael Engelhardt
指揮:天川 雅俊
伴奏編曲/エレクトーン:亀井 杏菜











 16世紀に編纂された聖歌集"ピエ・カンティオーネス”に収録されているクリスマスキャロルであり、教会ラテン語の歌詞はキリストの生誕を祝う内容となっている。アメリカ合衆国在住でコーラス・POP・GOSPEL・JAZZなどを手掛ける現代作曲家のM. Engelhardt氏のリズミックかつ空間的な合唱編曲と、氏のご快諾のもと付けられたHIPHOPないしMIXTUREテイストの伴奏編曲により、男声合唱団 銀河の新しいレパートリーとなっている。
第10回定期演奏会では、「神奈川県リモート合唱コンクール2020」において応募された約100作品の中で、第1位である【最優秀賞】に輝いた映像と共に生演奏をお届けした。

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5. ハピネス
作詞:AI
作曲:AI、UTA
合唱編曲/指揮:天川 雅俊
伴奏編曲/エレクトーン:亀井杏菜












 2011年に発表されたAIの作品であり、コカ・コーラのクリスマスキャンペーンのタイアップ曲としてテレビCMで繰り返し使用されたこともあり、彼女の作品の中では代表作"Story"と並んで広く知られている。男声合唱団 銀河では7年前にオリジナルアレンジにより震災復興イベント”PRAY FROM KOBE"で演奏して以来、定期演奏会終演後のロビー演奏やメンバーの結婚式余興などでは定番の楽曲となっている。この曲初となる定期演奏会のステージは、リモート宅録作品とのコラボで飾ることとなった。考え方や価値観の違いから分断が生じやすい社会情勢ではあるが、音楽を通じて絵が笑顔をリレーできればと願い演奏した。
リモート宅録作品はこちら→https://youtu.be/iP4vh_64g0A

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6. 天の海に~男声合唱のための~
作詞:柿本人麻呂
作曲:牧戸 太郎
指揮:天川 雅俊
ピアノ:前田 裕佳













 コロナ禍に入ってまもない2020年春、このような時こそ新たな作品づくりをと新作委嘱を思い立ち、DAWソフトを用いて編集したリモート作品と、演奏会でのLive演奏の両方で初演を行いたいという特異な要望を踏まえ生まれた本作品。団員関係者から寄せらせた和歌に付された曲は、"和×古”のテイストが色濃く感じられるとともに、随所に見られる五度や四度の和声がもたらす宇宙的・普遍的な世界観をも併せ持っている。星空の映像、月夜のような照明に加え、中間部に変奏曲を差し込んだ完成版。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆第2ステージ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

男声合唱と2台ピアノのための「新しい歌」
作曲:信長 貴富
指揮:天川 雅俊
ピアノ:内藤 典子/前田 裕佳
Ⅰ. 新しい歌
作詩:フェデリコ・ガルシア・ロルカ 訳詩:長谷川 四郎
Ⅱ. うたを うたう とき
作詩:まど みちお
Ⅲ. きみ歌えよ
作詩:谷川 俊太郎
Ⅳ. 鎮魂歌へのリクエスト
作詩:ラングストン・ヒューズ 訳詩:木島 始
Ⅴ. 一詩人の最後の歌
作詩:ハンス・クリスチャン・アンデルセン 訳詩:山室 静












「・・・・・・匂い 笑い 新しい歌 これがぼくの飲みたいものだ・・・・・・」
集まって声を重ねる、たったそれだけのことさえ困難な時代、銀河のメンバーが飲みたいのはやはり"歌"だった。
タイトルに"歌"を含む各楽章それぞれの風景と、組曲全体としての物語は、様変わりする時代の中で今までにも増して"新しく"映っていく。さあ、耳を澄ませば指を鳴らす音が聞こえてくるはずだ。ここで大いに渇きを潤していってほしい。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆アンコール◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

1. 群青 (男声四部合唱版)
作詞:福島県南相馬市立小高中学校 平成24年度卒業生 (構成・小田 美樹)
作曲:小田 美樹
編曲:信長 貴富
指揮:林 誠浩
ピアノ:内藤 典子












「あたりまえが 幸せと知った」
第10回演奏会の節目の年は、奇しくもあの震災から10年たった節目の年となりました。
非日常が日常に変わりつつある今だからこそ、歌いたい、そして届けたいと、言葉にならない思いをもって、アンコール曲に選びました。
遠くの親戚や友人、仲間たちとなかなか会えない日々が続きますが「見ている空はつながっている。いつかまた会おうね。」という歌のメッセージが身に沁みるように演奏させていただきました。団員がそれぞれ見つけた「空」とともに、お聴きください。

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2. 男声合唱版「唱歌の四季」より  夕焼小焼
作詞:中村 雨紅
作曲:草川 信
編曲:三善 晃
指揮:天川 雅俊
ピアノ:内藤 典子/前田 裕佳












演奏会の最後に演奏したアンコール曲は、2台ピアノを生かした選曲として、東京混声合唱団の愛唱曲である曲集「唱歌の四季」より「夕焼小焼」の男声合唱版です。
ヨナ抜きの音階のどこか懐かしい響きをもつ音律によるメロディーは、いつか見たあの夕焼け空を想起させるのではないでしょうか。
三善晃が紡いだ一つひとつの音符による細やかな情景描写をご堪能ください。

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 いかがだったでしょうか?どれも今の銀河の持てる力を存分に発揮した演奏ができたと思っております。ぜひご視聴のほどよろしくお願いいたします。

最後に、来年の演奏会の情報を再度告知させていただきます。

【日程】9/4(日) 昼公演
【場所】東リいたみホール 大ホール
【曲目】グスタフ・マーラー「さすらう若人の歌」 客演指揮:斉田好男  

来年は満を持していたみホールでの開催となります。
来年の9/4は何卒いたみホールまでお越しくださいますようお願い申し上げます。

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